おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる10年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労使協定による社会保険適用拡大

 労務管理コンサルタントとして労働法にばかり目がいっている私ですが、労務管理には実はそれ以外の法律もたくさん関わってきます。そんなことをお客様からのご相談で思い至る未熟な私です。先日は、個人情報保護法の改正について勉強し、そして、今日は別のお客様から短時間労働者の労使協定による社会保険適用拡大について、頭の中を整理整頓することができました。
昨年10月前は、短時間労働者の社会保険適用について、週の労働時間と月の労働日数の両方が正社員の概ね4分の3あれば加入としていました。
基準があいまいといえばあいまいだったわけですが、そこにはっきりと線引きがされて法改正がされ、10月から被保険者501人以上の事業所に適用されています。
改正後、健康保険法の第3条、被保険者の定義には、週の労働時間又は月の労働日数がパート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)にある通常の労働者(正社員と考えていただいてよいです。正社員のいない事業所等もあるのでそのような表現になっています)の4分の3未満である短時間労働者についての基準が明確に示されました。

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傷病手当金における「社会的治癒」(2)

 前回の傷病手当金における社会的治癒について補足的に書いておきたいと思います。
前回の記事では、精神疾患について書きましたが、裁決事例では他の病気の事例もあります。
医学の発達により治りにくいとされていた病気や重い病気と考えられていた病気でも、通院を続けながら、通常の勤務ができる場合もあります。勤務を続けていて最初の請求から支給期限が過ぎた後に再度具合が悪くなり、休業してその分について傷病手当金を請求したときに支給期限切れで不支給とされてしまうことが多いようです。
裁決事例の裁決文では、社会的治癒について「医学的には治癒していないと認められない場合であっても、軽快と再度の悪化との間には社会的治癒があったと認められる場合は再発として取り扱う」として、その事例について社会的治癒があったかを検討しています。前回書いたように、いったん治癒した後の再発と認められれば、再度傷病手当金が受けられますから、本人にとって大きな問題です。
精神疾患の他の事例としては、「心筋梗塞、高血圧、糖尿病」、「悪性リンパ腫」「坐骨神経痛」などがありました。

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傷病手当金における「社会的治癒」

 当地は晴天が続いています。通勤途中で線路をまたぐ橋を超えるのですが、その橋の上から秩父の山並みがきれいに見えます。春から夏は見えないので、雪で大変な思いをされていらっしゃる地方の方々には申し訳ないような気持ちもしますが、この時期の楽しみでもあります。
先週はブログでは書けないあんなこと、こんなことがあり、すっかり更新を怠っていました。
今日はちょっと時間がないし、やめておこうと思う日が続いてしまい、やはり何事も継続するのは難しいことだと思います。
さて、普段、手続き業務はほとんどしない私ですが、必要があって健康保険の傷病手当金の「社会的治癒」について調べる機会があり、ちょっと書いておこうと思います。
会社員等が加入する健康保険には、「傷病手当金」という給付があり、私傷病(業務上の傷病以外の傷病ということです)で連続して4日以上休業すると、4日目以降賃金が出ない日について、健康保険からの給付が受け取れます。国民健康保険にはない制度で会社員等が有利になっている部分です。

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パートの社会保険適用拡大

 早いもので今年も残すところ3か月です。当地は昨日は久しぶりに秋らしい青空が見られましたが、今日はまた曇り空です。気持ちの良い秋日和はいつになったらくるのかなーと思いつつ、曇天を見上げています。
さて、10月からパートタイマーなど短時間で働く人についての社会保険適用拡大の法改正が施行されました。すでに該当する企業は対応を済ませていることと思います。
どういう人が該当するかおさらいしてみますと、まずは、現在社会保険(健康保険と厚生年金保険)に加入している人(被保険者)が501人以上いる企業に適用されます。労働者数ではなく、被保険者が501人以上です。
それらの事業所を特定適用事業所と呼びます。
特定適用事業所で働いていて
①1週20時間以上の労働時間(雇用契約で決められている時間)
②月額賃金(交通費、残業代除く)が88.000円以上
③1年以上継続して雇用されると見込まれる
④学生でない(夜間、定時性除く) 
以上のすべてに該当する人が加入することになります。これは法定の要件ですので、本人の意思は関係ありません。

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社会保険の適用拡大

 法律が改正になったときは、施行までまだ先だなと思っていた社会保険の適用拡大ですが、いよいよ今年の10月1日からとなり、該当事業所も準備はすでに終わっているのではないかと思います。
少子高齢化により支えてもらう高齢者が急増するわりには支える側が減るという事態を打開するためには、支える側を増やすしかない。
高齢者にも働いてもらって厚生年金は70歳、健康保険は75歳までは保険料を払ってもらう(いずれも法定の年齢制限がある)、また、現在パートタイマー等で働いていて社会保険に加入していない人にも制限をゆるめて加入する方向にするということをするしかない。
というわけで、定年退職後に非正規で働いている人も含めて、家事、育児、その他各自の事情等で短時間で働いている人について、要件を満たせば社会保険に加入しなければならないということになりました。
社会保険料(厚生年金保険料と健康保険料)は事業主も半分負担ですから、すべての事業所について一斉に行うことはやはり難しいと政府も考えたらしく、当面、施行日時点の被保険者数(現在加入している人数)が501人以上の企業について適用されることになっています(特定適用事業所といいます)。
しかし、3年以内に適用範囲について検討するとしていますから、今後、さらに適用事業所の範囲を拡大することも考えられます。

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答えは法律条文にあり

当地は 台風の影響で朝からどしゃ降りの雨です。9時半ごろ事務所に着いたときにはそれほど大したことはありませんでしたが、現在は風も少しでてきてかなりの大雨です。
さすがに、事務所前の道路には車もほとんど通りません。これからお昼ごろがピークらしいのですが、今日は外出の予定もないので、よかったーと思いつつパソコンに向かっております。
さて、私も開業してからまる10年、労働法関係についてはかなり自信をもってお客様のお問い合わせにも迷うことなく答えられるようになりました。
ウィークポイントはふだんほとんどやらない保険関係の手続き業務です。お問い合わせがあれば社労士としての知識と情報はもっていますから(のつもりです)お答えしていますが、恥ずかしながら、労働法関連のように自信をもってというわけにはなかなかいかず、調べてからまたご連絡するというパターンもあります。
先週も関与先から社会保険の資格喪失についてのご相談がありました。 

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パートタイマーの社会保険適用拡大

 法律が改正になった頃はまだ当分先だと思っていた「短時間労働者の社会保険適用拡大」ですが、いよいよ今年の10月に迫ってきました。
必要があってそれについて調べたので、ちょっと書いておこうと思います。
適用となる事業所は、現行の基準(常勤で週30時間以上働く人、正社員、パート等含む)で被保険者となっている人が501人以上いる事業所です。
これを「特定適用事業所」と呼ぶことを調べてみて知りました。
新たに対象となる短時間労働者は、特定適用事業所に勤めていて、
①週20時間以上勤務 ②月額賃金88,000円(年収106万円)以上 ③勤務期間が1年以上見込まれる
④学校教育法に規定する学校に在学中の学生(夜学、通信制、休学中除く)でない短時間労働者です。

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傷病手当金の計算方法を変える意味

会社等にお勤めの人が加入する健康保険制度には、自営業者等が加入する国民健康保険にはない有利な制度があります。
その一つが傷病手当金です。病気やけがで仕事を休んだときに給料が出なかったときに支給されるもので、まず、連続して3日以上休み(有給休暇、土、日等の公休も含めてよい)さらに4日目以降も休んだ場合に4日目以降について、1日につき標準報酬月額の30分の1の3分の2が支給されます。
給料が出ても、傷病手当金の額より少なければ、傷病手当金の額との差額が支給されます。
標準報酬月額とは、毎月の保険料の計算を簡単にするために1年に一度、4月、5月、6月の給料の平均額により、ある程度の幅をもたせて設定している等級ごとの額にあてはめて、1年間(9月~翌年8月まで)、大幅な給料変動がない限り、その額に固定して保険料を計算するための金額です。
例えば、給料の平均額が25万円以上27万円未満の人は、20等級で毎月26万円に固定して健康保険料、厚生年金保険料を計算します。
この26万円がその人の「標準報酬月額」ということになります。
大手企業や企業の連合で独自に作っている健康保険組合の場合、規約で法定以上の給付とすることができますので、いろいろ有利な制度がある場合が多いですが、中小企業の多くは協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入していますので、私も協会けんぽについての情報を書かせていただきます。 

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