おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる10年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

非正規から正規へ 意外な視点

雇用保険関連の助成金で「キャリアアップ助成金」というのがあります。いくつかのコースがあり、非正規雇用者の処遇改善のための様々な取組(正社員にする、職業訓練を受けさせる、賃金の改定等)を行った事業主に支給されるものです。
非正規雇用者を正社員(短時間正社員、地域限定正社員含む)にした場合など、中小企業には一人につき57万円、生産性向上を証明できればさらに12万円の加算と、これまてにない大盤振る舞いです。失業率が下がり、雇用保険も財政豊かなんでしょうか。
助成金をもらうためにあれこれ画策するのは、私としてはやりたくないことでやったことはありません。しかし、関与先が、特に何かをするでもなく条件に合致している場合は、積極的に情報提供して受給できるように手配するのが労務コンサルタントとしての役割だと思っています。
というわけで、今後非正規雇用者を正規雇用にしそうな関与先には情報提供しています。この助成金を受給するためには、まず、キャリアアップ計画をたて、それを労働局に提出するところから始めます。

先日もある関与先とその件についてお話しをして、必要書類を作成してお送りしたところです。押印をいただき提出すれば、後は計画期間内に正社員にして6か月以上雇用すれば受給資格が得られます。もちろん、事業主や労働者に対する他の要件もありますから、その点もクリアーできなければなりません。
ということで面倒なようにも見えますが、事業主さんがきちんとしていてしっかり雇用管理できているような事業所であればそんなに大変ではないと私は思っています。
助成金をもらうために無理をして何かをしようとするから面倒なんじゃないのかなと思っています。もちろん、私は、顧問契約をしている事業主さんについて、助成金をもらうことを目的にするのではなく、たまたま助成金をもらえる要件が整っている場合に限って助成金の仕事をしています。

開業間もないころ、年若いけれど尊敬できる先輩社労士に「俺が助成金やったとこ、2年以内にみんなつぶれてる。助成金、助成金という会社、ろくでもないよ。」と言われたことが頭の隅にいつもひっかかっているということがあります。
この業界内で助成金がらみの不穏な話を聞くこともあり、自分は、助成金については、慎重に限定的に仕事をすると決めています。

さて、その関与先には、私がお作りした有期雇用者に対する就業規則があり、いくつかの要件をクリアして社内試験を受けて合格すれば正社員になれることになっていて、今後、そういう人がでれば助成金受給の対象となります。
その有期雇用者とは別にいわゆるパートタイマーもいるので、「パートさんで正社員にしたいような方がいれば、そういう方も対象になりますよ」とお話ししたところ、
「正社員になりたいという者はいるんですが、一人をすると、他の者もしないといけないかなという感じで・・・」とおっしゃいます。
実力はほとんど横並び、バート全体の人数も大企業のようにたくさんいるわけではないので、みんな給料額なども見せ合ってパートタイマー同士の横のつながりも強い。一人、二人だけ正社員にするわけにもいかない。ということなのですね。
なるほど。実力主義を振り回すわけにもいかないというお悩みです。もともと補助的業務についているので、全員を正社員になどはとてもできません。
うーん。大企業で行っているような実力あるパートタイマーの囲いこみなどは中小企業ではなかなか難しいのですね。でも、何か、いい方法があるのではないか、これからじっくり考えてみようと思っています。

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