おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる11年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

退職後の傷病手当金の受給について

今月はいつになく更新が鈍くなり、せっかく来ていただいても「なんだ、更新してない」と思われた読者の方がいらしたら申し訳ありません。さしたる理由はなく、雑事にまぎれていたこともありますが、書きたいテーマがなかったということです。とりあえず、私は元気に過ごしております。
さて、以前、関与先で事例が発生して「傷病手当金の社会的治癒」について裁決事例、その他解釈の仕方などを調べて勉強したことがあり、過去記事にしました。
(
過去記事①)、(過去記事②)
傷病手当金は、会社員等の加入する健康保険(協会けんぽまたは組合健保)からの給付で、業務外の傷病により働けなくなったときの給付です。大まかに言うと普段の給料の3分の2が支給されます。詳細は過去記事にありますので、そちらをご確認いただくとして、それに関連して、所属する社労士会の研究会で原稿を書いたところ、出席した会員から意外な反響?がありました。


社会的治癒」と直接の関連はないのですが、傷病手当金の退職後の継続給付のことです。
病気等で働けなくなったまま会社を退職する場合があります。退職後に傷病手当金の受給期間(支給開始から暦上で1年6か月)が残っている場合、要件に該当すればそのまま支給期間満了または、満了日前の傷病が治癒する日まで傷病手当金を受給できるという制度です。満了日が過ぎたら治癒していなくても支給は終わります。
要件としては、
①退職日までに継続して1年以上の被保険者期間がある
②資格喪失日(退職日の翌日)に傷病手当金を受けているか、受ける要件を満たしていること
の二つです。
協会けんぽのHPの傷病手当金のQ&Aサイトに、退職後の傷病手当金受給について、退職日に出勤した場合には要件をみたさなくなるため、継続給付が受けられないとの記載があります。(
当該サイト参照
) 平たく言えば、休みっぱなしのまま退職しないと継続給付は受けられないということですね。一般の方に社労士として原稿を書く場合、このあたり注意をしないと、作為的に傷病手当金を受け取れるように指南しているととられても困りますから、私は、ストレートに協会けんぽのHPにそのような記載がありますとの記述にとどめました。

したところ、出席していた社労士で過去に退職後の継続給付の手続き経験のある複数の会員から、異口同音に「出勤したってもらえるでしょ! 確かもらえたよ。最後に来て挨拶ぐらいするしさ」との意見といいますか、私の原稿に対するケチ?といいますか、そんなことが一斉に噴出したのでした。
スマホで該当サイトを確認してもらうと確かに書いてあるのですが、まだ「そうかなー」とみんな納得しない様子。
私の解釈としては、退職日に出勤するということは、いったんそこで「労務不能」状態ではなくなり、受給要件をみたさなくなるからであり、納得のいくものです。以前、関与先にもそのような説明をしました。それが違うと言われてもねー。
というわけで、協会けんぽに直接電話して聞いたところ、やはり私の解釈で間違いはなかったです。ただし、担当の方も「出勤するということは労務不能ではないと考えるのですが、挨拶程度だから、欠勤扱いにするとして会社がそのように処理をして申請書も欠勤ということで提出されると、こちらでは、そこまで個別に調べて確認はしませんから・・・」というような含みをもたせるような言い回しをなさっていました。
電車に乗って会社に来られるんなら労務不能ではないと考えることもできますが、「労務不能」というのは最終的には医師の判断ですし、業務内容により大きく変わりますから、一概には断定できないということもあるのだろうと思います。

要するに、過去に支給された経験のある社労士は多分、出勤しても挨拶程度で仕事してないので欠勤としてつけて出したということだろうと思います。もちろん、医師の証明ももらっているわけですし。
私は、普段、ほとんど手続き業務をしないので、いざしなくてはいけないときには、法令、関連サイト、書籍、と結構目を皿のようにして調べまくります。
日常的にそんな仕事を当たり前にこなしている社労士諸氏は、なんなくすいすいと書いていらっしゃるということだと思います。でもたまには、私のような手続き業務に関して「未熟者」の方が良い情報を得ることができるようです。
ねっ、私の言ったとおりでしょ? えっへん、というお話しでした。

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