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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

手当をなくして格差解消

「 労働者側が不利益にならないようにやっておけばどこからも文句言われませんから」これは以前、関与先に私が申し上げたことです。
もちろん、法令があればそれに従うというのは大前提ですが、日々事業所内で起きる懸案事項はそういうことばかりではありません。そういうときの一つの原則的考え方としてお話したということです。あくまでも原則で、ケースバイケースで対応していくことは言うまでもありません。
そんな、原則を覆すようなことが報道されています。
日本郵政グループが同一労働・同一賃金を考慮して、労働組合との協議の中で非正規社員には支給がなく、正社員のみに支給されている住居手当を廃止するとしたそうです。最初反対した組合も「若い世代の基準内賃金のアップの他、廃止後も10年間は経過措置として一部を支給するということで妥結したと報道されています。

毎月の支給額 は、借家で最大27,000円、持ち家で購入後5年間に限り毎月6,200円から7,200円とありますから、なくなるのはやはりちょっと痛手でしょう。
同グループ労組は正規雇用者と非正規雇用者の格差解消のため、正規雇用者のみに支給されている住居手当や扶養手当を非正規雇用者にも支給するように要求していたそうですが、格差解消のために正規雇用者に泣いてもらう?原則から外れたことを経営側は打ち出してきたのです。同時に寒冷地手当なども削減されるそうです。
政府としては、正規雇用者の待遇を下げることは想定外のことではないかと思いますが、報道によれば組合員数24万人とありますので、非常に大きな企業グループです。
今後の他の企業の動きはどうなるのか、興味のあるところです。

非正規雇用者に正規雇用者と同じように手当を出すのは、経営上難しいということであるのなら、正規雇用者を0にするのではなく、半額にして、残り半額を非正規雇用者に回せばいいのではないかとも思いましたが、非正規雇用者数の方が多分圧倒的に多いのでしょう。
これでは、非正規雇用者の待遇改善にはならず、正規雇用者の待遇も下がったことになり、うーん、という感じですね。

厚生労働省では、平成28年12月20日付で同一労働同一賃金ガイドライン案を出しています(
参照)。
ここには、細かく事例をあげて、まったく同じにするのではなく業務内容などに応じて「合理的な差」ならよいというような事例が掲載されています。
ですから、食事手当などは業務内容に関係なく正社員もパートも同一にしなければならないとしています。
通勤手当などについては、通勤するのはいっしょでしょと思いますが、採用圏を近隣に限定しているパート従業員が引っ越して遠くなっても、圏内の公共交通機関の費用の限りの支給でよいとしていて、「合理的」な差かどうかが問われるということで、事業主さんには意外とわかりにくいかなと思いました。
私たち社労士は専門家としてしっかりと勉強して事業主さんに伝えていかないといけないなと考えています。

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