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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる11年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

正社員とパートの手当の差のつけ方

 ある事業所の就業規則の見直しをしていますが、賃金規程の中で、その事業に有効な資格について、取得している人には資格手当を出しています。
パートタイマーには、時間に比例して少なく支給しているとのことです。
同じ資格をもっていることに対して支給するのであれば、同額にしないとおかしいかな。しかし、労働の量(時間)を比較しての減額だから良いかな?
多少、迷うところもあり、所属する社労士会の研究会に原稿として提出してみました。
「働き方改革」では、盛んに同一労働・同一賃金ということをいっていますが、法律条文にそのような文言はありません。ただし、近年、様々な手当についてその性質や手当を支給する理由などを考えて、正社員と非正規雇用者に差をつけるのは違法とする裁判例がでています。
来月、初めてその件で最高裁の判断がでるそうですので、注目していきたいと思います。


 さて、昨日の研究会では、ある弁護士さんの研修を受けた会員が、「資格手当はパートと差をつけてはいけないと言ってましたね」と教えてくれました。
弁護士さんも企業寄りの方と労働者寄りの方がいらっしゃるので、多少見解が違う場合がありますが、資格をもって資格を必要とする仕事をするという状況はパートも正社員も違いがないので、同じにしなさいという考え方のようです。
今日、いろいろ調べましたが、最終的には、労働局の見解を確認してみました。

パート労働法では、正社員と職務内容や責任の程度、権限、転勤の有無、残業の有無などを比べて全く同じと判断できる場合、すべての処遇を同じにしなくてはいけないとする規定があります。
例えば、正社員は残業や休日出勤があるけれど、パートはそういうことはない、責任の程度も正社員に比べて軽いということがはっきりしている場合は、処遇は変えてもよい。ただし、業務の内容や責任の程度などを考慮して、不合理な差をつけてはいけないことになっています。
差をつけてもよいが、不合理な差はだめですというわけです。

労働局の見解は、当該事業所が正社員には残業があり、パートタイマーに指示を出したりして責任の程度も重いことから、手当に差をつけるのはかまわないが、「均衡待遇」ということを意識してほしいとのことです。この場合に、あくまでも所定労働時間数は関係なく、職務内容や責任の程度、配置の変更の範囲などを理由とした差でなくてはいけないということでした。
ですから、「時間が短いから資格手当を減額するのではなく、責任の程度が軽く、職務内容が違うからその分減額する」という理由になるのです。
では、減額の範囲を考えるときに何を基準とするのか、時間というのは目にみえるので、基準になりそうですが、法律上はそうではないということなのです。そうか、・・・手当の差のつけ方、今後、いろいろ問題になりそうだなと思う今日この頃なのでした。


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