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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる11年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

選手は人間、道具ではない

 某大学のアメフト部の悪質タックル問題で、昨日、暴力的な反則タックルをした選手が謝罪会見を開き、謝罪するとともに、前後の状況について説明しました。
私は、ネットでライブ配信された動画で会見のすべてを見ました。自分のしたことについて反省している様子もよく伝わったし、嘘をついているようには見えませんでした。
大勢の報道陣の前の壇上に1人で上がり(壇の横に弁護士さんが控えてはいましたが)、質問に考えながら真摯に答えていて、自分として最善の選択として会見に臨んだんだろうなと感じました。
まだ、20歳ということですが、ここまでの大学側の対応に比べてずっと大人だと思いました。だから彼の勇気とともに、よけいに痛々しさを感じてしまいました。彼が何故こんなことになったのか。
アメフトに限らず学校スポーツ現場にありがちな悪い指導者の実例のように感じられたからです。

 昨日の会見によると、監督とコーチは問題の試合前から「やる気が感じられない。」などとして練習をさせなかったり、わずかなことで文句を言って罰を与えたりしています(グラウンド10周走らせるなど)。選ばれていた日本代表も辞退しろ、頭を坊主にしろなどとも指示しています。
スポーツ選手は、やはり試合に出たいという気持ちを強くもっていると思いますが、それを決める権限があるのは監督やコーチです。監督やコーチによく思われなければそのチャンスはぐっと減ってしまいます。代表辞退や坊主頭など、第三者からみると理不尽なことに感じますが、従わなければ、試合も練習もできないかもしれないという雰囲気が日頃からある部だったのでしょう。
彼がこのままでは試合にもでられないかもしれない、それどころか練習もさせてもらえないかもしれないと危機感をもつに至ったのは当然かもしれません。
一種のマインドコントロール状態に置かれて、相手の選手を潰せという指示に従ってしまったように思えます。

そう考えると、もしかして監督やコーチは彼をターゲットにして逆らえないような精神状態を作り上げ、相手大学の要となる選手にけがをさせることをもくろんだのではないかとすら疑いをもってしまうような状況です。
要するに、彼の人間性を無視してまるで自分たちが勝つための「道具」として扱っているように私には感じられます。「お前は優しすぎるからだめだ」という言説にそれが現れています。だって、「優しさ」って人間のもつ素晴らしい特性ではないですか。まして、大学スポーツは教育の一環でもあるはずです。それぞれの個性を生かして技量を磨いていくように指導するのが指導者の役割のはずです。
「優しさ」は時に「強さ」でもあります。人を人とも思わず道具扱いした監督、コーチは、今、彼の勇気と強さに驚愕しているかもしれません。

試合に出す権限を武器に独裁者のように君臨し、選手を盲目的に服従させるような学生スポーツの指導者は消えていただきたいとつくづく思いました。
この選手が会見で「アメフトに限らず、自分の意思を大切に行動しなければいけないと気づいた」というようなことを語っていたことが印象的でした。
これから、まだまだ茨の道が続くかもしれませんが、精神の自由の大切さに気がついた彼なら、きっと乗り越えていけるでしょう。そうあっていただきたいと強く願うばかりです。
人を人とも思わないような人たちはスポーツ界に限りません。長くなりましたので、またの機会にまた書きたいと思います。


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