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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる11年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

働き方改革 高度プロフェッショナル制度

 昨日、働き方改革関連八法案が衆議院で可決されました。今国会で承認される見込みとなってきました。私は、この法案が出始めた昨年のはじめに関連の原稿執筆の依頼を受けていたため、この法案には注目していました。
もともと、八法まとめてというやり方には感心しないなと思っていました。「抱きあわせ販売」みたいにいいものと悪いものをまぜこぜにして売るやり方のようなイメージがあったからです。労働基準法の改正では、今まで、事実上天井知らずだった臨時に特別の事情があるときの労働時間の上限が決められたのは一歩前進ですが、その時間が過労死ラインすれすれの時間にもってきたのは、ちょっとおかしいと思いました。それらを法制化して罰則も設けたとして政府は長時間労働の抑制になるとしています。
でも、その対極にあるような労働時間の規制からすべてはずす高度プロフェッショナル制度の創設をとうとう実現しそうなところまできました。思えば、多くの批判を受けてひっこめた「ホワイトカラーイグゼンプション制度」のときから、労働時間制度の規制の適用除外者を増やすことは、この政権と政権に近い経済界の人たちの強い願いなのでしょう。

 この制度について、政権と経済界から推進すべきとの発言が聞かれるのですが、労働者の生の声が聞こえてきません。年収1000万円以上で業務内容も限定的で、自分にはあまり関係ないと考えている人が多いからでしょうか。
現在、この制度に該当しそうな人は、もともと労働の時間より成果で賃金を得ているような人が多いのでしょうか。時間に縛られずに自由に働けるのならそちらの方がいいと考える人もいるのでしょうか。そのあたりの労働者の声はほとんど聞かれず、昨日のNHKの番組でも、反対派と賛成派の「有識者」が自説を展開するだけで、ほとんど議論がかみあっていませんでした。

賛成する立場の経済学者は、私には小泉政権のときに「自己責任論」を喧伝した人というイメージが強いのですが、なんと、現在、大手人材派遣会社の会長をしていらっしゃるのですね。で、その方が高度プロフェッショナル制度を進めないと日本経済はだめになるとおっしゃいます。
かたや、労働法学者の立場から反対派の大学の先生が、「労働者を守るために存在している労働法は労働者を守らない方向にいってはいけない」とおっしゃいます。
賛成派は経済優先、経営者が儲かるシステムを作り効率よく働かないと日本経済は世界から取り残されるとおっしゃる。
反対派は原理原則、労働法の何たるかを語る。私は、社労士の立場として原理原則論はよくわかります。賛成派の日本経済は世界から取り残されるだの、成長が止まるだのという言説には、「でっ?」「だから何?」「そもそも成長し続けるのはそんなに大事?国って何のためにあるの?」とつっこみたくなります。
国のありようにかかわる大切なことが含まれていると思うのですが、国会では少しも議論が深まらずに終わりそうで残念なことだなと思います。

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