最近、非正規雇用で働く方たちの現状がメディアでも取り上げられるようになってきました。
特に、製造業の現場では「偽装請負」が問題になってから、労働者自身が声をあげる動きが広がっています。
ある自動車メーカーで業務請負会社から派遣されて働く方たちが結成した労働組合のHP「ガテン系連帯」http://www.gatenkeirentai.net/には、苛酷な現状が記されています。
その工場では、同じ製造ラインで働きながら正社員は5割ほどで、残りは請負や派遣、短期の期間工などで、仕事の内容は同じなのに、待遇には大きな差があるとのことです。
昼夜交代制で残業月20時間、深夜残業50時間ぐらい働いても平均賃金は24万円ぐらい、それも夏、冬の休み、減産などがあると大きく下回るとのことです。請負会社の募集では「月収31万円も可能」ということだったとのことですが、とてもそんなには稼げないということです。
しかも、2〜3ヶ月の細切れ契約が多く、簡単に雇用を切られる可能性もあるとのことで、労働条件としてはかなり厳しいですね。「ワーキングプァ」(フルタイムで働いているのに所得が生活保護水準を下回る)に近い状態かもしれません。
そんな状態ですから、正社員との年収は30代で数百万円も差がつくそうです。しかも正社員は福利厚生などの面でも優遇されていますから、様々な面で非正規雇用者は不利な状況です。仕事が雑用とか補助的なものならまだ納得するけれど、全く同じ仕事をしているのだから納得いかないということで、労組の設立にこぎつけたとのことです。
こういう働き方を強いられている若者たちは、企業が採用を極端に控えていた「就職超氷河期」と言われた時代に高校や大学を卒業した人たちが多いと言われています。本人の責任ではなく、時代のめぐり合わせにより仕方なく正社員をあきらめざるを得なかったのです。
男女差別の問題もそうなのですが、「同一労働・同一賃金」ということが、法制化されていれば解決がつく問題ですよね。それでは現在優遇されている正社員が逆に待遇が悪くなるのではという思いからか、こうした労働者に対して既存の労働組合の動きは鈍かったようです。
企業が人件費に使えるお金が限られているのなら、やはり同じ仕事をする労働者全員が分け合うようなシステムを作るべきだと思います。それで、既得権益を持つ人たちが一時的に少し収入が減ったとしても、社会全体からみれば大きなプラスになると思います。
「結婚もできない」「子供も持てない」「将来に希望などない」という人たちが増えていくことは、社会全体で何とかしなければいけない問題だと思います。
とにかく声をあげたいということで、労働組合を結成した方々の勇気に拍手を贈りたいと思います。

